徒然の書

思い付くままを徒然に

2016-01-01から1年間の記事一覧

徒然草二十六段 うつろう人の心

古今集 桜花 とく散りぬとも 思ほえず 人の心ぞ 風も吹きあへぬ 貫之 色見えでうつろふものは世の中の人の心の花にぞありける。 小町 風も吹きあえずうつろふ人の心の花になれにし年月を思へば、あはれと聞きし言の葉ごとに忘れぬものから、わが世の外になり…

徒然に、徒然草を・・・

多くの人は、徒然草や枕草子のさわりの部分を読まされて、学期末の試験で苦労した事だろう。 我の古文と漢文の教師が、いまにして思うと如何やら坊主だったような気がする。 がちがちの勤王派で、武家政治は朝廷を蔑にするからけしからん、授業の度に宣わっ…

経済って何なんだ、国の根幹だろう・・・

今の世の中、Made In Japanの文字を見る事がほとんどなくなった。 日本国中どこへ行っても、Made In Chinaで溢れている。 戦後の日本の様に安かろう悪かろうの、代表の感がある。 これは企業がほとんど海外へ流出した証拠で、それを黙って見過ごした政治屋…

雑感~非人情の世界~その弐

もう一つの王維の・・・・ 王維の詩「竹里館」の題の一節 独坐幽篁裏 独り坐す幽篁の裏 弾琴復長嘯 琴を弾じて復た長嘯す 深林人不知 深林人知らず 明月来相照 明月来たって相照らす 独り竹やぶに静かに坐って、琴を弾きながら詩歌を詠う。 奥深いこの林の…

雑感~非人情の世界~その壱

もう使い古されて、手垢がべったりついた草枕の最初の文を読むと、過ってはこれからどんなふうに展開していくのだろうと興味森々だったが・・・・・この小説、何とも奇妙な小説ではある。 漱石が何を言いたかったのか、何十年も読んでいても、未だに判らない…

孫子と老子の戦争観

老子の特徴の一つは弁証法的思考にある。 老荘の思想は万物は固定したものではなく、変化、発展する。 従って、一切の物や現象は変化、発展の目で捉えなければならない。 孫子も戦争という現象をこの弁証法的思考で捉え、戦争と言うものの在り方を考えている…

孫子の兵法

遣唐留学の吉備真備が多くの教書と共に孫子の兵法書を持ち帰って以来、兵法書に価値を見出した者たちによって用いられてきた。 古いところでは平安時代初期に坂上田村痲呂が蝦夷と戦った時にこの兵法を使ったと言われている。 兵法に限らず如何なる名著も、…

論語に思う

大學、中庸、孟子と並ぶ四書の筆頭としての古典であることは殆どの人が承知している。 この論語も奈良、平安の頃の遣唐使によって、もたらされたものであるが、その当時、朝廷、公家どもによって研鑽されたという話は聞いたことがない。 知る人は知っていた…

史記 白夷列伝の意味するもの

水戸光国が子供の頃から心に掛かっていたのは、六つ違いの兄頼重を差し置いて、世子になったことであった。 世子決定の時、兄頼重が重病を患ったということを知らされただけで、その理由がわからず、年ごろになっても、心にわだかまりがあったためか、傾奇者…

古事記物語その五

記紀は七世紀に天武に命じられて書かれた、創作物であるということをしっかりと念頭に置いて読む必要がある。 豪族各家から、膨大な資料を提出させ、それに基づいて書かれたとしても、その史料に偏向を加えて全く違ったものを作出すればもうそれは歴史ではな…

古事記物語その四

日本神話において、国譲りは葦原中国平定を成し遂げた大国主神から、テンテル一族が宥めすかし、脅迫しながら地上げする物語。 高天原でスサノをは散々拷問されて、黄泉の国と言われる出雲に追放されてしまった。 このスサノオがもともと出雲の神であって、…

古事記物語その三

古事記は原資料に使われていたと思われる女陰を意味するホトという言葉を変えることなく使っている様だが、紀は正史だと思ってかその語を使うのを回避している。 その為に随分と言葉を変えたり省いたり、苦労している様子がある。 これは実に巧みに使われて…

古事記物語その二

天地初めて開け史時、高天原になりし神は・・・で始まり・・・・・ 三神が現れ消えて、二神が現れて消える、この五神を別天つ神という。 次に二神が現れ消えて、次に五番の神、計十神が現れる。 その最後に現れた神が伊弉諾と伊弉冉である。 別天つ神以降に…

古事記物語

我が国の人々の間で、広く親しまれてきた伝説や昔物語は古事記に端を発するものが多い。 因幡の白ウサギ、八岐大蛇や海幸彦山幸彦の物語やヤマトタケルなどは古事記で語られている神話や伝説である。 子供の頃に、語ってもらった多くの昔話の中でも特に印象…

ドラマを見ながら・・・・

ブリッジと題する外国のドラマ。 アメリカとメキシコの間に掛かる橋。 スタートの画面はブリッジを監視する監視所のモニター。 突然モニターが故障なのか外部の操作による不調なのか、消えてしまう。 橋のちょうど真ん中に国境線が印されている。 その国境線…

太古の日本の姿

太古の日本列島はユーラシア大陸の東端の一部をなしており、大陸と地続きであったと言われている。 その日本列島が大陸から離れ始めたのは2300万年~500万年の間であるらしい。 始新世(5,600万年前 - 3,400万年前)頃からその原型が形成され、中新世…

おおいぬのふぐり考

どんな雑草でも学名などと言う物を持っている。 この雑草の学名はVeronica persicaというらしい。 ヴェロニカなどと言う名前は外国の女性によくみられるくらい、可愛い名前であるらしい。日本人っていうのは植物や動物に名を付ける時意外と無頓着に命名する…