徒然の書

思い付くままを徒然に

満開桜の潔さ


初夏のような陽気に、桜も驚いたことだろう。
いずこの桜も一気に満開になっている。
桜に限らず花々は、一気に満開になるよりも徐々に満開に近づいた方が趣がある。
満開になってしまえば後は散るのを待つばかり。
桜はまだ散る風情に趣を残しているけれど、人間という生き物は上り詰めても執拗にその地位にしがみついている。
特に権力というものに魅せられた輩は、永遠にその権力を保持していたいようである。
秦の始皇帝に限らず、我が国にもそんな気配を感じさせる権力亡者がうようよしているようだ。


 

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老子も言っている。
いつまでも器を一杯にして満たし続けようとするのはやめた方がいい。
鍛えに鍛えてギリギリまで鍛えた刃はそのままで長く保てるわけは無い。
権力を握って、財ができると人間、頭が高くなる、自然、己自身で破滅を招くことになる。
仕事をやり遂げたらさっさと身を引くのが天の道であるという。
どこかの大国の大統領も、未練たらしく何期も続けた輩は、ろくな仕事をしなかった。
優れた人物でも人に惜しまれながら身を引くのが人間に生きる道。
その点、桜は見事に心得ている。
人々があの桜吹雪を眺めて感動するのは、桜のその潔さが、人々の心に訴えるものがあるからだろう。


 


 

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